2026-07-01から1ヶ月間の記事一覧
科学分野の基盤モデルは、多様なデータモダリティから高次元の表現を学習するが、それらが具体的に何を符号化しているのか、またその知識をどのように抽出するのかは、依然として未解明の課題である。本研究では、70億パラメータを持つゲノム基盤モデル「Evo…
近年の並列シーケンシング技術の進歩に伴い、公開されるショートリード・シーケンスデータが急増している。これを受けて、RNA-seqデータからトランスクリプトームをde novoアセンブリするための新たな計算ツールの開発が進められてきた。しかし、こうしたツ…
パンゲノム解析は、ゲノムダイナミクスを研究する上で重要な手法である。原核生物のパンゲノムマップを作成することで、遺伝的多様性や生態学的適応性に関する貴重な知見を得ることができる。しかし、既存の解析手法は精度と計算効率のバランスを取るのに苦…
antiSMASHは生合成遺伝子クラスター(BGC)の検出やアノテーションに広く利用されているが、その標準的なワークフローは大規模なメタゲノム・アセンブリには適していいない。膨大な数のコンティグが深刻な実行時間のボトルネックとなり、その後の結果の解析…
2026/07/28追記 ロングリード・アンプリコンシーケンシングはショートリードに比べて長い配列を解析できるが、ノイズを含む長いリードからアンプリコン配列バリアント(ASV)を特定・抽出することは困難な課題である。本研究では、Oxford Nanopore Technolog…
ゲノムおよびメタゲノムデータの数と量の増大に伴い、精密な解析を行うための、拡張性と堅牢性を備えた計算モデルが求められている。生物学的サンプルから得られるk-merを利用した「スケッチング」技術は、大規模な解析において有用であることが実証されてい…
アセンブリグラフは、ゲノムおよびメタゲノムのアセンブラが配列とその重複情報を表現するために用いる基本的なデータ構造であり、より長いゲノム断片を構築する上で重要な役割を果たす。アセンブラでの本来の用途に加え、アセンブリグラフは、メタゲノムビ…
全ゲノム比較は、ゲノムアセンブリの検証やゲノム進化の調査に不可欠だが、適切なリファレンスゲノムの特定や、ノイズの多いヌクレオチド配列から染色体スケールのシンテニーを解釈することは依然として困難である。本稿では、自動のリファレンスゲノム選択…
現在、「生命の樹(tree of life)」の全体像を利用できるようになったが、研究、教育、科学コミュニケーションのニーズに応えるためには、それを可視化する手法が依然として求められている。数百万もの末端(種)を持つ樹を動的に可視化するには、データの…
進化研究を目的とした系統ゲノム解析において、水平伝播によって獲得されたゲノム領域を推定し、それらを除去することは極めて重要なステップである。既存のツールは、数百ゲノム規模のクローン系統に焦点を当てたデータセットでは良好に機能するが、より大…
生物間の進化的な関係を正確に解明することは進化生物学の根幹をなすものであり、そのために系統樹が重要なツールとして活用されている。単一遺伝子に基づく系統解析は広く行われているが、特にゲノム構造が複雑あるいは多様な生物においては、進化プロセス…
核ゲノムと比較して、ミトコンドリアゲノム(mitogenomes)は小さく、通常は数十個の遺伝子しかコードしていない。それでもなお、遺伝子やその構造を特定することは困難であり、多大な時間を要する作業となり得る。ミトコンドリアゲノムのアノテーションを行…
本稿では、広範な真核生物において安定して高品質な結果をもたらすよう設計された、新しいアノテーション・パイプライン「Eukan」を紹介する。第一に、実験的証拠を自動的に活用して予測を精緻化する。具体的には、RNA-Seqのリード・カバレッジ情報を一般化…
ゲノム分解能メタゲノム解析(Genome-resolved metagenomics)は、原核生物のゲノム発見に大きく貢献してきた。しかし、微小真核生物(原生生物)に適用する場合、核ゲノムに多数存在するイントロンや反復配列といった課題が、新規原生生物系統の探索や発見…
2026/08/14 追記 接合伝達性プラスミドは、多様な微生物集団内および集団間でのアクセサリー遺伝子の水平伝播を可能にし、細菌の適応における重要な推進力となっている。しかし、その遺伝子構造は高度にモザイク状であり、遺伝子命名法も不統一であるため、…
アセンブルされたゲノムからプラスミドを同定するツールは数多く存在するが、プラスミドのコピー数を推定する機能を備えたものはごくわずかである。そのため、包括的なプラスミド解析を行う上で制約が生じ、研究者が独自にコピー数推定を行わざるを得ない状…
メタゲノム研究の規模拡大に伴い、メタゲノム由来ゲノム(MAG)の数は急速に増加しており、これがマイクロバイオーム研究の急速な進展を後押ししている。計算効率と株レベルの解像度が得られることから、現在ではサンプルごとのアセンブリが標準的な手法とな…
メタゲノム・ビニングは、メタゲノム・シーケンシング・サンプルから微生物ゲノムを再構築する上で極めて重要である。しかし、短く存在量の少ないコンティグが主体となる複雑な群集においては既存のツールでは対応が難しく、完全なメタゲノム構築ゲノム(MAG…
メタゲノム・アセンブリからゲノムを再構築することはマイクロバイオーム研究の基盤だが、メタゲノム・ビニング(ゲノムの分類・統合)は、ゲノムの忠実度と処理スループットとの間の根深いトレードオフという制約を依然として受けている。高精度な手法の多…
比較ゲノミクスや進化研究から精密育種に至るまで、現代のゲノミクスにおいて染色体レベルのアセンブリは不可欠である。HiFiデータとHi-Cデータを統合することで、現在では高精度な染色体スケールのゲノムアセンブリが可能になっているが、そのバイオインフ…
本稿では、バリアントの確認作業を支援するためのツールigv-reportsを紹介する。これは、リードのアライメントや関連するアノテーションのインタラクティブなゲノム可視化情報を埋め込んだ、スタンドアロン型のHTMLページを作成するコマンドラインツールであ…
メタゲノム由来ゲノム(MAG)は、培養困難な微生物が持つ新規タンパク質配列へのアクセスを可能にし、タンパク質の多様性研究、構造予測、進化解析において極めて重要なリソースとなっている。しかし、MAG由来のタンパク質データが爆発的に増加している一方…
De novoゲノムアセンブリは、現代の生物多様性や保全に関する多くの研究の基盤となるリファレンスゲノムを構築する手法である。世界中の研究室で、膨大な数の新規ゲノムがアセンブリされている。作業の重複やデータ品質のばらつきを避けるため、自動化され、…
本稿では、Hi-Cデータから染色体スケールのスキャフォールドを構築するための、使いやすいコマンドラインツールYaHSを紹介する。YaHSは1行のコマンドで実行可能であり、ユーザーからの入力は最小限(アセンブリファイルとアライメントファイルのみ)で済む。…
2026/07/16 タイトル修正 Multiple Displacement Amplification(MDA)は単一細胞からの全ゲノム増幅を可能にするが、キメラアーティファクト(人工産物)を生じさせ、特にロングリードシーケンシングを用いた下流の解析に深刻な悪影響を及ぼす。本研究では…
tidk(telomere identification toolkitの略)は、シンプルかつ高速なアルゴリズムを用いて、long DNAリードをスキャンし、短鎖タンデム反復配列(STR)の連続領域を検出するとともに、標準的なDNA配列表記に基づいてそれらを統合する。これらはテロメア反復…
微生物の生態と進化に関するデータ駆動型研究は、厳選され統合された語彙に基づいた、微生物生息環境の高品質な記述に依存している。本研究では、微生物の生息環境と生活様式を記述するための148の用語からなる実用的な統制語彙であるmicrontology v1.0を発表…
OrthoDB (https://www.orthodb.org) は、真核生物、原核生物、ウイルスにわたる極めて広範な生物種を対象に、オーソログ(オルソログ)遺伝子の進化および機能に関するアノテーションを提供し、実験的に明らかにされた遺伝子機能の知見を新規に解読されたゲ…
2026/07/14 追記 タンパク質配列のアラインメントはバイオインフォマティクスにおける重要な課題だが、特にギャップの扱いの難しさから、配列同一性が低い遠縁の相同タンパク質(リモートホモログ)をアラインメントすることは依然として困難な課題となって…
2026/07/11 タイトル変更 酵素の特性を向上させるための改良は、依然として費用と時間がかかるプロセスである。既知のタンパク質配列のデータベースをスキャンして、類似の触媒活性と強化された特性を持つ酵素を見つけることは、効率的で価値のあるアプロー…