macでインフォマティクス

macでインフォマティクス

HTS (NGS) 関連のインフォマティクス情報についてまとめています。

DNA解析ソフト1 Snapgene

2018 10/26 追記

2019 4/22 プライマーの説明追加

2019 5/30 誤字修正

2019 7/1 追記

2020 1/6 リンク追加

2020 1/25 追記

2020 2/12 分かりにくい表現を修正

 

SnapGeneはプラスミドやゲノムの解析ソフトである。ビジュアルで見やすく表示する機能に特化しており、制限酵素処理結果を画面で見やすく表示したり、TA cloningやgibson、in fuisionなどの反応結果を表示し設計を支援する機能などを持つ。

 

 

 

SnapGeneはアノテーション情報がない遺伝子配列からorfを自動検出してプラスミド図などを描画する機能も持つが、この機能は無償版のSnapGene viewerでも使うことができる。さらに素晴らしいのは、無償版、機能の豊富な有償版ともLinux版、mac版、windows版全て揃っていることである。とりあえずゲノム配列を手に入れたらsnapgene (viewer)で確認してみよう、くらいの気軽さで使うことができる。

 

公式サイトからダウンロードできる。

SnapGene | Software for everyday molecular biology

インストールは画面の指示に従っていくだけでできる。

 

 

SnapGeneは、genbankファイルの取り込みに対応している。genbankファイルは、NCBIで遺伝子を見るときのフォーマットである。以下のリンクを開いてgenbankファイルを1つダウンロードしてみよう。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/nuccore/?term=cloning+vector

f:id:kazumaxneo:20170627130533j:plain

 

 

左端のgenbankを選択。

f:id:kazumaxneo:20170627130705j:plain

右上のSend toからgenbankを選択してダウンロードする。

f:id:kazumaxneo:20171001152156j:plain

 

 

または配列まで含めて画面全体をコピーし、

f:id:kazumaxneo:20170627130652j:plain

 ↓

それを軽量なプレーンテキストエディタmacならMi(Mi ダウンロードリンク)、windowsならTerapadサクラエディタ)にペーストする。

f:id:kazumaxneo:20170627130838j:plain

 

.gbkで保存。

f:id:kazumaxneo:20170627131016j:plain

 

Snapgeneを指定してgbkファイルを開く。

f:id:kazumaxneo:20170627131108j:plain

 

環状かどうか聞いてくるので、環状を選択。

f:id:kazumaxneo:20170627131212j:plain

 

開いた直後の画面。orfがgbkファイルの情報に従い自動認識されている。また制限酵素サイトが自動で表示されている。

f:id:kazumaxneo:20170627131242j:plain

 

左下のタブ ”シーケンス” を押すと配列に切り替わる。

f:id:kazumaxneo:20170627131711j:plain

 

左下のタブ ”酵素” を押すと制限酵素の位置が表示される。

f:id:kazumaxneo:20170627131900j:plain

 

上のタブ”ライン"を押すと切れる場所が縦線で表示される。cut部位の相対的な位置関係を掴みやすい。

f:id:kazumaxneo:20170627131941j:plain

 

追記 プライマー追加

f:id:kazumaxneo:20190423201522p:plain

ウィンドウが出てくるのでプライマー配列をペーストする。

f:id:kazumaxneo:20190423201529p:plain

マッチする部位が表示されるので、右下のテンプレートにプライマーを追加ボタンをクリック。

 

プライマー部位が追加された。

f:id:kazumaxneo:20190423201539p:plain

繰り返すことで複数登録できる。

 

2019 7/1 追記

サンガー配列の読み込みはviewerでもできます。

f:id:kazumaxneo:20190701145358j:plain

開いたところ。

f:id:kazumaxneo:20190701145410j:plain

 

マルチプルシーケンスアラインメント(MSA)結果も表示できる。

f:id:kazumaxneo:20200125001046p:plain

 

他にも様々な機能を持ち、有償版は、例えば配列の編集、配列同士のアライメントなどに対応している。

 

いくつか動画を貼っておく。

コンストラクトの構築手順。

動画後半では、右下のタブ”履歴” 機能を使いコンストラクトの設計を行っている。

 

アライメント。

SnapGene Software Tutorial Videos | Aligning to a Reference DNA Sequence

下のCCからsubtitleをonにすると説明がつきます。

 

Primer設計と変異導入。


 

アカデミックライセンスなら、1ユーザ345米ドルで購入でき、他の解析ソフトと比べても良心的な金額になっている。まずは無償版で試し、有償版の機能が欲しくなったら、(ボスにお願いして)購入を考えればよい。

有償版と無償版の機能の違い。

SnapGene vs. SnapGene Viewer | Molecular Biology Software

 

 他にもmac vectorも良い評判を聞いたことがある(安くて、かつ解析ソフトの機能は概ね備えている)。使っている人を見たことがあるが、genetyxに似ており概ね使いやすそうだった。2つ動画を貼っておく。

MacVector Tutorial

 

Create constructs using MacVector's Cloning Clipboard

 

 

これ以外にも無料で使えるツールはいくつかあります。

これらとsnap gene viewerと組み合われば、コストをかけずに使うことも可能です。

 

2020 1/6追記

UGENEおすすめです。

 

 

 引用

SnapGene software (from GSL Biotech; available at snapgene.com)