葉緑体ゲノムに続き、CCTを使ってミトコンドリアゲノムを比較するチュートリアルを見ていく(公式ページチュートリアル4)。
CCTのインストールは以下で説明しています。
前半は以前のクロモソーム、プラスミドと同じなので簡潔に説明する。
まずはドブネズミのミトコンドリアゲノムをダウンロードする。
fetch_genome_by_accession.sh -a AC_000022 -o ./
上記のコマンドを打つと、カレントディレクトリにAC_000022がダウンロードされる。
blastの準備をする。以下のコマンドを打つ。
build_blast_atlas.sh -i AC_000022.gbk
終わるとAC_000022ディレクトリができる。
他のミトコンドリアゲノムをダウンロードする。
fetch_all_refseq_mitochondrial_genomes.sh -o AC_000022/comparison_genomes/
740ファイルダウンロードされた。
デフォルト条件でゲノムを比較するなら以下のように打つ。
build_blast_atlas.sh -p AC_000022
DNA vs DNA
top100が表示されている。
cDNA vs cDNA
top100が表示されている。
しかしこのままだとorfの注釈が非常に小さい。
小さすぎる!。
そこで公式チュートリアルには、見栄えを良くするためxmlファイルのパラメータを変更する方法を挙げている。それには、cDNAのフォルダかDNAのフォルダを開き、xmlを編集する方法がある。例えば、cDNAのフィルダ(AC_000022/maps_for_dna_vs_dna/cgview_xml/)にはx-largeとlarge、mediumそれぞれの図のxmlファイルがある。例えばx-largeの文字を変えるなら、下のサイズに変えると随分大きくなる。
x-largeのxmlファイルをMiなどのテキストエディタで開き、下の4つを検索する。
labelFont="SansSerif, plain, 15"
のサイズを15から200に変更。
rulerFont="SansSerif, plain, 60"
のサイズを60から100に変更。
tickLength="20"
を20から40に変更。
tickDensity="0.0416666666666667"
を0.0416666666666667から0.08んい変更。
このサイズはx-largeでは程よいが、largeやmediumでは大きくなりすぎてしまう(largeなら上の数値の半分以下、mediumで1/4以下)。
AC_000022のルート直下に戻りランを再実行する。ただし前のコマンドを打つとxmlが上書きされてしまう。改変したxmlを使って実行するなら以下のように打つ。
redraw_maps.sh -p AC_000022
修正後のDNA vs DNAのpngを開いてみる。
orfの注釈が見やすく大きくなっている。
redraw_maps.sh -p AC_000022 --format svg
DNA vs DNA
ベクターグラフィックなので、いくら拡大してもドット化しない。
svg形式はadobe系のソフトと必ずしも互換性があるわけではないが、CCTで出力したsvgファイルはイラストレーターで開くことができることを確認した。
今回は公式チュートリアルに習いxmlファイルをいじったが、--customでフォントサイズを変えても同じことはできる。文字を今回の修正版のように大きくするならは以下のようなコマンドになる。
build_blast_atlas.sh -p AC_000022 --custom 'labelFontSize=100 backboneRadius=3000'
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