macでインフォマティクス

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HTS (NGS) 関連のインフォマティクス情報についてまとめています。

STITCHデータベース

2021 11/8 文章修正

 

 タンパク質と低分子の間の相互作用は、生体の生物学的プロセスに不可欠な要素である。これらの相互作用に関する情報は、多くのデータベース、テキスト、予測手法に分散しているため、利用可能な証拠を包括的に把握することは困難である。そこで、430,000種の化学物質に関するこれらの異なるデータソースを、使いやすい単一のリソースに統合するSTITCH ('Search Tool for Interacting Chemicals')を開発した。STITCHは、43万種の化学物質のデータを統合し、使いやすくしたデータベースである。これにより、ユーザーは化学物質がその相互作用パートナーに及ぼす潜在的な影響の概要を素早く把握することができる。STITCHは生物ごとにグローバルネットワークを提供しているが,すべてのタンパク質が同じ空間的発現パターンを持つわけではない。そのため、特定のサブセットの相互作用しか同時に起こらない。STITCHの5番目の新リリースでは、特定の組織に関連しないタンパク質や化学物質をフィルタリングする機能を実装した。STITCHデータベースは、完全にダウンロードすることも、広範なAPIを介してプログラム的にアクセスすることも、再設計されたウェブインターフェイスhttp://stitch.embl.de)を介して検索することもできる。

 

FAQ

http://stitch-db.org/help/faq/

 

webサービス

http://stitch.embl.de/にアクセスする。

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(2021年11月現在はversion5)

 

STRINGと同様のインターフェイスになっている。化学物質名で検索して相互作用する可能性のあるタンパク質を検索したり、逆にタンパク質から相互作用する可能性のある化学物質を検索できる。ここではexampleの化学物質Gleevecで検索する。

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ヒトを選択

 

出力

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中央のノードがクエリの化学物質、それ以外のノードはタンパク質。

 

STITCHの使い方だが、STITCHと姉妹データベースであるSTRINGの使い方についてJensenLabのチュートリアルlink,  cytoscape版チュートリアルもあり)が公開されており、こちらが参考になる。

引用

STITCH 5: augmenting protein–chemical interaction networks with tissue and affinity data

Damian Szklarczyk, Alberto Santos, Christian von Mering, Lars Juhl Jensen, Peer Bork, Michael Kuhn

Nucleic Acids Res. 2016 Jan 4; 44(Database issue): D380–D384

 

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