macでインフォマティクス

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HTS (NGS) 関連のインフォマティクス情報についてまとめています。

RNA-Seqデータ解析のためのスタンドアローンおよびクラウドベースのシステム RNAdetector

2022 1/18追記

 

 RNA-Seqはトランスクリプトームプロファイリングに広く用いられている技術であり、コーディングおよびノンコーディングRNA分子の解析が可能である。しかし、この技術は、Real-Time PCRやマイクロアレイなどの他の伝統的な技術に比べて、解析に高度な計算アプローチを必要とする膨大な量のデータを生成するため、専門家以外のユーザーには敬遠されがちである。このため、RNA-Seqデータを解析するために、何十ものパイプラインが開発されている。しかし、これらのパイプラインにはいくつかの制限があり、その使用には技術的な背景が必要であり、小規模な研究室では難しいかもしれない。したがって、このような状況でのこれらの技術の応用はまだ限られており、知識の進歩において明らかなボトルネックとなっている。
 RNAdetectorは、クロスプラットフォームで使いやすいRNA-Seqデータ解析ソフトウェアであり、ローカルまたはクラウド環境で、使いやすいグラフィカル・ユーザー・インターフェースを用いて使用することができる。RNAdetectorは、バイオメディカルラボやリサーチラボがRNA-Seqデータを処理したいというニーズと、そのような解析を行うための技術的背景がないというニーズの間の本質的なギャップを埋める新しいソフトウェアである。

 

Documentation

https://github.com/alessandrolaferlita/RNAdetector/wiki

 

HPより

このソフトウェアは、以下のようないくつかの分析を行うことができる。

  • Small RNA-Seq解析。miRNA、piRNA、tRFs、tsRNAなどのsmall ncRNAの同定や定量

  • 標準的なRNA-Seq解析。mRNA、lncRNA、tUCRなどの200nt以上のRNA種の同定・定量

  • circRNAの同定と定量のためのCircular RNA解析

上記のいずれかの解析を行った後、以下のようなダウンストリーム解析を実行することが可能。

  • 症例サンプルと対照サンプルの間で、そのようなRNA分子の発現プロファイルの違いを比較する発現変動解析
  • 発現解析の結果をもとに、miRNAに対応したトポロジカルパスウェイ解析を行うパスウェイ解析。現時点では、発現量の異なるmRNAとmiRNAのみを解析可能。


System Requirements

最小システム要件

プロセッサ:6コアのプロセッサ
RAM: 16GB
ハードドライブ 1Tb
インターネット接続:セットアッププロセスとゲノム/トランスクリプトームパッケージのダウンロードの際にのみ必要。インストール完了後は、接続は必要ない。

 

Github


HP

https://rnadetector.atlas.dmi.unict.it/

f:id:kazumaxneo:20210609234104p:plain

 

 

ダウンロードしたら実行する。CUSTOM SETTUPを選択。

f:id:kazumaxneo:20210609234608p:plain

Docker imageを使う。Nextをクリック。

f:id:kazumaxneo:20210609234628p:plain

INSTTALLをクリック。

f:id:kazumaxneo:20210609234703p:plain

docker imageがレイヤーごとにダウンロードされていく。全て終わるまで待つ。

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Windows 10 pro環境で試したところ、docker imageのレイヤーを全てダウンロード後に停止してしまった。動作しているという方がいらっしゃいましたら教えて下さい。

 

2022 1/17追記

ubuntu20.04では動作した。

引用

RNAdetector: a free user-friendly stand-alone and cloud-based system for RNA-Seq data analysis
Alessandro La Ferlita, Salvatore Alaimo, Sebastiano Di Bella, Emanuele Martorana, Georgios I. Laliotis, Francesco Bertoni, Luciano Cascione, Philip N. Tsichlis, Alfredo Ferro, Roberta Bosotti & Alfredo Pulvirenti
BMC Bioinformatics volume 22, Article number: 298 (2021)