Gramene(http://www.gramene.org)は、モデル植物と主要作物のゲノムおよびパスウェイデータの比較機能解析に基づいたナリッジベースで、世界中の農業研究者をサポートする。このリソースは、FAIRデータ原則に基づいて、オープンアクセスと再現可能な科学を約束する。前回のNARアップデート以降、9つのリリースを行い、ゲノムポータルのコンテンツを2倍に増やし、キュレートされた遺伝子、パスウェイ、発現セットを拡充し、論文から遺伝子機能情報を抽出するDIVE(Domain Informational Vocabulary Extraction)アルゴリズムを導入した。現在リリースされている#63(2020年10月)では、93のリファレンスゲノムをホストしており、122947ファミリーの390万個以上の遺伝子が、オルソログおよびパラログの分類で提供されている。Plant Reactomeは、イネのマニュアルバイオキュレーション(320の参照パスウェイ)と106種へのオルソロジーベースのプロジェクションを組み合わせて、パスウェイネットワークを描いている。Reactomeプラットフォームは、参照パスウェイと予測パスウェイの比較、遺伝子発現解析、遺伝子間相互作用のオーバーレイを容易にする。Grameneは、オントロジーに基づくタンパク質の構造・機能のアノテーション、遺伝子・エピジェネティック・発現・表現型の多様性に関する情報、DIVEを用いて植物専門ジャーナルから抽出した遺伝子機能アノテーションを統合している。遺伝子やパスウェイのバイオキュレーションに関する植物研究者のトレーニングを行い、精査されたトウモロコシの遺伝子構造をトウモロコシゲノムブラウザのトラックとしてホストし、精査されたイネの遺伝子やパスウェイをPlant Reactomeに統合している。
Gramene: A Resource for Comparative Grass Genomics
https://archive.gramene.org/about/
http://www.gramene.org/#にアクセスする。
遺伝子名、またはIDで検索する。質問形式の複雑な検索にも対応している。
ここでは論文のOsDrAp1をタイプした。各データベースのヒット数が表示される。
Geneのヒット1をクリックした。
結果 - Homologyタブ
この系統マップは、Ensembl Comparative Genomicsによって決定された、この遺伝子とそれに類似する他の遺伝子との関係を示している。
アライメントは右側のアライメントはInterProのドメインで色分けされている。
アライメントモードからMSAモードに変更する。
MSAモードになった。MSAのカラースキームはColor Schemeボタンから変更可能(デフォルトはClustal)。
neighborhood conservationモード。ターゲット遺伝子の周辺10遺伝子が保存されているかどうかが示される。
歯車ボタンからSpeciesのラベルを選択、
Speciesのラベルが表示された。
Bootstrapが100でない枝がcollapseされている。collapseされた枝をして拡張させる。Expandをクリック、
展開された。
Expressionタブでは検索した遺伝子の各条件での発現量をヒートマップで表示できる。
(Plant Expression ATLASから入っても同様の機能が利用できる)
X-refsタブ
Cross-referencesリンクを提供している。
Locationタブ
Gramene Ensemblにリンクしている。
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補足
Gramene Ensembでも遺伝子ツリーを表示したり、
Gene gain/loss treeや
パラロガスな遺伝子の検索、
Orthologuesのサマリーテーブル、Genetic Variationの解析が可能。
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Homologyタブではオルソログとパラログを検索できる。左下のボタンをクリックする。
追加表示された。遺伝子をクリックすると、上で説明した解析を改めて実行可能。
Plant Expression ATLASでは発現情報を検索できる。
イネ科の植物を選択する(Glycine max、Solanum lycopersicum、Chlamydomonas reinhardtiiなどもあり)。
条件を選択する。
表示された。50遺伝子選ばれているが、選ばれた条件は分からなかった。
発生ステージや組織は選択可能。
解析手順について。
全データはDownloadタブからダウンロードできる。
他にも様々なサービスが利用できます。アクセスして確認して下さい。
引用
Gramene 2021: harnessing the power of comparative genomics and pathways for plant research
Marcela K Tello-Ruiz, Sushma Naithani, Parul Gupta, Andrew Olson, Sharon Wei, Justin Preece, Yinping Jiao, Bo Wang, Kapeel Chougule, Priyanka Garg, Justin Elser, Sunita Kumari, Vivek Kumar, Bruno Contreras-Moreira, Guy Naamati, Nancy George, Justin Cook, Daniel Bolser, Peter D’Eustachio, Lincoln D Stein, Amit Gupta, Weijia Xu, Jennifer Regala, Irene Papatheodorou, Paul J Kersey, Paul Flicek, Crispin Taylor, Pankaj Jaiswal, Doreen Ware
Nucleic Acids Research, Volume 49, Issue D1, 8 January 2021