CoMut plotは、ガン研究のpublicationsで、ガンコホートにおける突然変異の分布を視覚的に要約したものとして広く使用されている。この要約プロットは、遺伝子変異率とサンプルの変異負担を関連する臨床的詳細とともに調べることができ、サンプル間の遺伝子変異の再発とco-occurrenceを分析するための一般的な最初のステップとなっている。cBioPortalとiCoMutは2つのウェブベースのツールで、ユーザーは事前にロードされたTCGAおよびICGCデータから複雑な可視化を作成することができる。カスタムデータ解析については、現在、限られたコマンドラインパッケージしか利用できないため、特に高度なバイオインフォマティクスのスキルを持たない研究者にとっては、CoMut plotの作成が困難な状況にある。そこで、カスタムデータやTCGA/ICGCデータ比較のニーズに対応するために、ウェブベースのツールであるCoMutPlotterを開発し、使いやすく自動で公開品質のグラフを作成することに成功した。
複雑なガンゲノムデータと研究者間の垣根を低くするために、ウェブベースのツールCoMutPlotterを導入し、TCGA/ICGCプロジェクトやカスタムコホート研究からの変異プロファイルに直感的にアクセスできるようにした。CoMutPlotterは、ガンの突然変異プロファイルを生物学的洞察と臨床応用に変換するために、MAF、タブ区切りのTSVとVCFファイルを含む様々なファイルフォーマットをサポートしている
要約すると、CoMutPlotterは、最も広く使われているファイル形式であるVCFファイルを入力としてサポートする、この種のツールの中で初めてのツールである。また、カスタムコホートとTCGA/ICGCプロジェクト間の突然変異パターンを比較するために最も必要とされる機能も提供している。また、個々のサンプルにおけるCOSMICの変異シグネチャの寄与もサマリープロットに含まれているのが本ツールの特徴である。CoMutPlotter はhttp://tardis.cgu.edu.tw/comutplotter から無料で入手できる。
Tutorial
http://tardis.cgu.edu.tw/comutplotter/CoMutPlotter/ にアクセスする。
VCF、Mutation Annotation Format (GDC MAF)、タブ区切り値 (ICGC TSV) 、カスタムタブ区切りファイル(6フィールド必要なカラムが記載されている事(リンク))を入力に使用する。
ここでは上のリンクから入手できるデモデータを使う。
individualsのVCFファイルを含む .zipとindividualsのメタデータファイルをアップロードする。
VCF。zipで圧縮して指定する。
MAFを指定する場合、変換スクリプト(リンク)が提供されている。ラージコホートの場合、これから変換してMAFをアップロードできる(チュートリアルより)。
出力(demo)
出力は3つのパネルからなる。それぞれ「CoMut Plot」パネル、「Cross-project comparison」パネル、「Download & Report Generation」パネルと呼ばれる。
一番上は、SNP、挿入、欠失などの翻訳効果で層別化したサンプルあたりの突然変異率。
サンプルのメタデータはヒートマップで表示される。
CoMutプロット中央には、異なる患者の多様な遺伝子変異を明らかにするために、カスタムコホートの突然変異プロファイルはが異なる色のヒートマップで表される。
MutSigCVによって同定された有意に変異した遺伝子は、CoMutプロットの左側に棒グラフとして表示される。
MutSigCVによってFDR (q) <=0.1で有意と判断された遺伝子が、遺伝子変異頻度に従って順序付けて表示されている。
CoMutプロットの下部には30のCOSMIC変異シグネチャの寄与がパーセンテージ表示される。
チュートリアルで説明されているが、左側のメニューから様々なフィルタリングを実行できる。結果はその場で反映される。
左下からDot Matrixを選択。
入力フォーマットや他の機能の詳細はチュートリアルで確認して下さい。
引用
CoMutPlotter: a web tool for visual summary of mutations in cancer cohorts
Po-Jung Huang, Hou-Hsien Lin, Chi-Ching Lee, Ling-Ya Chiu, Shao-Min Wu, Yuan-Ming Yeh, Petrus Tang, Cheng-Hsun Chiu, Ping-Chiang Lyu, Pei-Chien Tsai
BMC Medical Genomics volume 12, Article number: 99 (2019)