微生物は、二次代謝や特殊な代謝の一環として、小さな生物活性化合物を生成する。このような代謝物は、抗菌、抗がん、抗真菌、抗ウイルスなどの生物活性を持つことが多く、医療や農業への応用に重要な役割を担っている。過去10年間、ゲノムマイニングは、これらの化合物の利用可能な生物多様性を探索、アクセス、分析するために広く使用されている手法となっている。2011年以来、「antibiotics and secondary metabolite analysis shell-antiSMASH」(https://antismash.secondarymetabolites.org/)は、OSI承認のオープンソースライセンスのもと、無料で使用できるウェブサーバーおよびスタンドアロンツールとして、研究者の微生物ゲノムマイニング作業をサポートしてきた。現在、古細菌、細菌、真菌における生合成遺伝子クラスター(BGC)の検出と特徴付けに最も広く使われているツールである。AntiSMASH 7は、サポートするクラスターの種類を71から81に増やし、化学構造予測、酵素アセンブリラインの可視化、遺伝子クラスター制御の分野での改良を含んでいる。
Documentation
https://docs.antismash.secondarymetabolites.org/
v.7の新機能及びバグ修正
https://docs.antismash.secondarymetabolites.org/changelog/7.0/
bacteria
https://antismash.secondarymetabolites.org/#!/start
Fungi
https://fungismash.secondarymetabolites.org/#!/start
将来的なantiSMASHの機能を試すためのウェブサイトの提供も開始された
https://experimentalsmash.secondarymetabolites.org/
ここではbacteriaの
https://antismash.secondarymetabolites.org/#!/startにアクセスする。
Biosynthetic Gene Clusters (BGCs)を予測するには、遺伝子クラスターを調べたいゲノムのGenbankファイル、GFF3ファイルをアップロードするか、NCBI accession numberを指定する。
追加の解析を行うオプションも用意されている。All onで全てONになる。
exampleの結果を見てみる。
https://antismash.secondarymetabolites.org/upload/example/index.html#
予測された二次代謝産物クラスターが表示される。右端にはsimilarity (%)も表示されている。
クリックすると詳細が表示される。
画面中央のタブから追加解析の結果に切り替えることができるようになっている。いくつか見てみる。
Gene overview
クラスターを構成する遺伝子の配列をコピーしたり、BlastPサーチできるようになっている。
nrps_pks_domains
pfam domain
ClusterBlast;他のゲノムでの類似したクラスターの探索
TFBS Finder;v.7の新機能の1つ。LogoMotifプロファイルを使用して転写因子結合部位を見つける。
詳細;https://docs.antismash.secondarymetabolites.org/modules/tfbs/
ローカルのCLI環境では、詳細なオプションを設定して実行できます。こちらで説明されています。
https://docs.antismash.secondarymetabolites.org/install/
引用
antiSMASH 7.0: new and improved predictions for detection, regulation, chemical structures and visualisation
Kai Blin, Simon Shaw, Hannah E Augustijn, Zachary L Reitz, Friederike Biermann, Mohammad Alanjary, Artem Fetter, Barbara R Terlouw, William W Metcalf, Eric J N Helfrich, Gilles P van Wezel, Marnix H Medema, Tilmann Weber
Nucleic Acids Research, Published: 04 May 2023
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