小児がんの遺伝子病変(sequence mutations や遺伝子融合など)とRNA発現を同時に可視化するウェブアプリケーション、ProteinPaintについて説明する。小児がんデータセットは、17サブタイプの小児がんから診断時または再発時に取得された27,188の検証済み体細胞コーディング病変、21サブタイプの1000人以上の小児がん患者から検出された252の病原性または機能喪失性生殖細胞病変6、36サブタイプの928の小児腫瘍のRNA-SEQからなる。データは5つの主要な研究からまとめられたもので、今後、追加の小児がん研究が発表されれば、さらに拡充される予定である。
PeCan Data Portal
https://pecan.stjude.cloud/home
Visualizations
https://viz.stjude.cloud/visualizations?tool=all-tools&research-domain=pediatric-cancer&order=newest
ヒト以外の生物のゲノムも選択できます (ただしどこまで対応しているかは不明)。簡単に機能を見ていきます。
https://proteinpaint.stjude.org/にアクセスする。
ゲノムを選択。ヒトゲノム以外にmouse, rat、fruit fly, chickenも選択できる。ここではhg19を使用。
ゲノムブラウザ一覧から選択する。
もしくは遺伝子名で検索する。
検索結果。遺伝子のタンパク質コード領域全長が表示されている。色はドメインを表す(下に注釈)。
COSMICをクリック。クリックするとそのデータベースからのバリアント情報が表示される。
もう一度クリックすると非表示になる。
genome browserをクリックすると、選んだゲノムのブラウザが追加される。検索した遺伝子が表示されているが、各パネルは独立しており、自由にゲノムのポジションを変える事ができる。
上のAppをクリックすると、さらに新しいゲノムブラウザのパネルを追加できる。
左半分がゲノムブラウザのボタン、右半分がそれ以外のAppsのラウンチャーボタン。
Hi-Cのパネルを追加した。
様々なゲノムブラウザパネルがある。
右半分はゲノムブラウザ以外のAppsになっている。ユーザーのファイルをアップロードする。フォーマットについては例が載っているので、それを参照する。
example data
パネルは自由に追加したり削除する事ができる。
ゲノム後から変更すれば、複数のゲノム、例えばマウスとヒトだったり、hg19とhg38を並べたりする事もできる。
各ゲノムブラウザやAppsの詳細は左上のDocumentationから確認して下さい。詳しい説明ページが用意されています。
引用
Xin Zhou et al., Nat Genet. 2016 Jan; 48(1): 4–6.
doi: 10.1038/ng.3466
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(海外では)有名なサイトかもしれませんが、自分はkojix2さんのリツイートで知りました。ありがとうございました。