macでインフォマティクス

macでインフォマティクス

NGS関連のインフォマティクス情報についてまとめています。

Genomic islandsを検出し視覚化する IslandViewer

 

 ゲノムアイランド(GIs)は、一般に、バクテリアゲノムまたはアーキアゲノムにおける水平伝達が起源の遺伝子のクラスターとして定義される(wiki)。GIはゲノム進化の主要な推進因子であり、ニッチ(論文より ref.1,2)内のバクテリアおよびアーキアの適応度を高める適応形質をしばしば提供するため、特に興味深い。実際、GIは病原体の毒性因子を不均衡にコードしており(ref.3)、いくつかの抗菌抵抗性遺伝子はこれらの可動領域に共通して見出されている(ref.4-6)。それらはまた、新規遺伝子(ref.7)、金属耐性(ref.8)などの環境関連適応、および単芳香族炭化水素の分解などの代謝経路全体を不均衡にコードする(ref.9)。最近、Ingle et al(ref.10)は、GIsがatypicalな腸病原性大腸菌の発生および非発生株間の変動の主要原因であることを示した。これらの研究および他の研究(ref.11,12)は、病原体のアウトブレイク分析のためのGI予測の重要性をさらに強調する。

 GIの特徴(mobility genes、phage-related genes、direct repeats)およびヌクレオチド組成(ref.13,14)の認識に依存する多くの方法が、GIを予測し視覚化するために開発されている。 2009年(ref.15)に最初にpublishされたIslandViewerは、最も正確で補完的な3つのGI予測ツール; ヌクレオチドバイアスおよびmobility geneの存在に基づくIslandPath-DIMOB(ref.16)、隠れマルコフモデルアプローチによるコドン使用バイアスに基づくSIGI-HMM(ref.17)、比較ゲノミクス手法に基づくIslandPick(ref.18)、を統合した最初のWebサーバーだった。(一部略)。IslandViewerウェブサーバは、RefSeqで利用可能なすべてのバクテリアゲノムについての事前計算されたGI予測を提供するが、PAIDB(ref.21)と同様の方法論を使用する別のリソースは、病原性および耐性アイランドのみに焦点を当てている。

 最後のIslandViewerアップデートであるIslandViewer 3は2015年に論文がpublishされ(ref.22)、2794個の完全なバクテリア及びアーキアのゲノムのためのGenomeD3Plot(ref.23)を使用して、事前計算された予測を用いて環状レイアウトと線形レイアウトの双方向で柔軟なビジュアリゼーションを提供した。また、完全な染色体やドラフトゲノムのsubitでカスタム予測を得ることを可能にした。後者は、需要の高い分析であるが、以前は利用できなかった。臨床微生物学において特に興味深い病原性アイランドの同定を容易にするために、あらかじめ計算されたゲノムは、複数のデータベース; 包括的抗生物質耐性データベース(CARD)(ref.24)からの耐性遺伝子識別子(RGI)と、Virulence Factor Database(VFDB)(ref.25)、PATRIC(ref.26)、 pathogen-associated genes (ref.3,22).からのの39 441Virulence Factorオルソログを用いて同定された28911の薬剤耐性遺伝子(AMR)(25)を使ったアノテーションも行う。

 この論文では、大規模な微生物ゲノム解析のニーズに対応するための斬新な機能を備えたIslandViewer 4のリリースを報告している。事前計算されたゲノムの正確なIslanderメソッドと、事前計算済みゲノム解析とユーザー提供のカスタムゲノム解析のための更新されたIslandPath-DIMOBを統合することにより、複数のメソッドからのIslandViewerの統合GI予測が改善され、拡張された。またRefSeqで公表されている6193種のコンプリートバクテリアおよびアーキアについて、Virulence Factorおよびantimicrobial resistanceを含む事前計算された予測が利用可能になった。 IslandViewer 4は、GIの分析を容易にし、環境微生物および病原体の進化における役割をよりよく理解するための重要な機能強化を提供する。

 

使い方

IslandViewer4にアクセスする。

http://www.pathogenomics.sfu.ca/islandviewer/

f:id:kazumaxneo:20180325133850j:plain

新規解析を始めるには、上のメニューからGenome uploadを選択。

 

genebankファイルを指定し、メールアドレスを書いてuploadする。 

f:id:kazumaxneo:20180325134048j:plain

 

数Mbのバクテリアなら数十分で分析は終わる。右のtourを押すと各項目を説明してくれる。

f:id:kazumaxneo:20180325135246j:plain

 

左のカラムに示されているように、様々なデータベースからGIが検出される。データベースの説明はHelpから確認する(リンク)。

f:id:kazumaxneo:20180325135451j:plain

 

非病原性細菌でテストしたのが下。

f:id:kazumaxneo:20180325141235j:plain

右上の1時付近(280kb付近)にどのデータベースでもhitしている領域があるが、クリックするとISやprophageの配列が集まっている領域だった。

 

様々な機能があるが、左のVisualize two genomesを選べば、Refseqの近縁種との比較も可能。

f:id:kazumaxneo:20180325140656j:plain

近縁種ゲノムと並べてGIを表示。

f:id:kazumaxneo:20180325140655j:plain

 

 

推定GIリストは下のボタンからダウンロードできる。

 

引用

IslandViewer 4: expanded prediction of genomic islands for larger-scale datasets

Bertelli C, Laird MR, Williams KP; Simon Fraser University Research Computing Group, Lau BY, Hoad G, Winsor GL, Brinkman FSL

Nucleic Acids Res. 2017 Jul 3;45(W1):W30-W35.

 

IslandViewer 3: more flexible, interactive genomic island discovery, visualization and analysis

Dhillon BK, Laird MR, Shay JA, Winsor GL, Lo R, Nizam F, Pereira SK, Waglechner N, McArthur AG, Langille MG, Brinkman FS

Nucleic Acids Res. 2015 Jul 1;43(W1):W104-8.

 

IslandViewer update: Improved genomic island discovery and visualization

Dhillon BK, Chiu TA, Laird MR, Langille MG, Brinkman FS

Nucleic Acids Res. 2013 Jul;41(Web Server issue):W129-32.

 

IslandViewer: an integrated interface for computational identification and visualization of genomic islands

Langille MG1, Brinkman FS

Bioinformatics. 2009 Mar 1;25(5):664-5.

 

参考ページ