macでインフォマティクス

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HTS (NGS) 関連のインフォマティクス情報についてまとめています。

ファミリー遺伝子などから特異的なプライマーを自動設計するwebツール Primique

 

Primiqueは特異的なプライマーを自動設計してくれるツール。高い相同性を持つ遺伝子ファミリーからなるような配列から特異的、または縮退した配列を設計するのに重宝する。 

 

webサーバー

http://cgi-www.cs.au.dk/cgi-chili/primique/front.py

how to use

http://www.cs.au.dk/~chili/primique/about.html

 

 使い方

exampleデータを使ってランする。

f:id:kazumaxneo:20171222185026j:plain

Glycine maxの4つの似た遺伝子配列となっている。

 

プライマーの条件を決める。ここで決めた条件を使い、指定された配列から自動でプライマーが設計される。Submitで探索スタート。

f:id:kazumaxneo:20171222182536j:plain

 

4つの遺伝子それぞれについてプライマーペアがデザインされた。

f:id:kazumaxneo:20171222185236j:plain

 

遺伝子1について見てみる。遺伝子1は2つのプライマーが自動設計された。

f:id:kazumaxneo:20171222185655j:plain

どちらも似た長さである。スコアは2811と2806。プライマーの出来に応じてスコアは低下する(最大3000)。

 

プライマー配列をクリックすると増幅部位が確認できる。

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肝心の特異性については各遺伝子のウィンドウ右下のclose matchを確認する。ここでは2 closely matchedをクリックする。

f:id:kazumaxneo:20171222184112j:plain

スコアは2811。デザインされたプライマー配列はターゲット以外にも相同性が高い配列を持つことがわかった (FWもRVも)。特にRVは厳しい。

 

 

Max #self-matches、またはLongest self-match runの項目の数値をクリックすると、プライマーダイマーの可能性を検討できる。

f:id:kazumaxneo:20171222183140j:plain

 

右上のNCBIを押すと、nrデータベースに対してblastが実行される(blastがプライマーの短い配列で機能するのか未確認)。

 

このように、特定のFASTAにだけヒットするプライマーよりが上位に来るようにスコアづけされています。遺伝子ファミリーから特異的なプライマーを設計するのに役立つと思います。外側の余分な配列は、読み込み前にトリムしておいたほうがいいでしょう。

 

 

引用

Primique: automatic design of specific PCR primers for each sequence in a family.

Fredslund J, Lange M.

BMC Bioinformatics. 2007 Oct 3;8:369.