macでインフォマティクス

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HTS (NGS) 関連のインフォマティクス情報についてまとめています。

構造変化の予測結果を可視化する SVPV

 

SVPVは 構造変化の検出結果のvcfファイルを読み込んで、異なる構造変化の検出ツールでの解析結果を比較できるツール。特定の条件でフィルタリングすることが可能になっている。GUIのアプリでも提供されている。

 

 

オーサーらが作成したSVの解説wiki

https://github.com/VCCRI/SVPV/wiki

 

 

インストール

依存

GUIモード

 GraphicsMagickはbrewでインストール可能。

 

 

本体

https://github.com/VCCRI/SVPV

git clone https://github.com/VCCRI/SVPV.git SVPV

Ubuntuかcent OSならUbuntu_set_up.shかCentOS_set_up.shを実行すればSAMtoolsやbcftoolsなどの依存も含め、まとめてインストールできる(sudoで実行するので、インストール前に必ず実行内容を確認)。 

簡単にインストールできそうだったので、Ubuntu14.04にインストールした。

sudo sh ./SVPV/set_up/Ubuntu_set_up.sh

下に書いたテストデータでのランを行なって動作確認。

 

ラン

現在のところ、SVタイプとして(DEL),  (DUP),  (CNV),  (INV), (INS)  ('BND'). Delly2-style translocations (TRA) がサポートされている。

 

python ./SVPV/SVPV -example #動作確認
python ./SVPV/SVPV -example -gui #GUIモード動作確認

exampleを実行するとsvpv_output/ができて、その中にSVタイプごとにサブフォルダができる。DEL/に移動する。 

f:id:kazumaxneo:20171214104739j:plain

 chr1の2つの領域がまとめられている(chr1上でコールされたDELはこの2箇所)。どちらかのサブフォルダに移動する。

f:id:kazumaxneo:20171214110053j:plain

3つのbamのフォルダと比較部位のpdfファイルがある。

f:id:kazumaxneo:20171214110208j:plain

3つのbamが上下に並べて比較される。もともとexampleには3つのbamファイルとそのSVが入っているので、画像出力も縦に3つの結果が並べて表示されている(下は2つだけ表示)。

f:id:kazumaxneo:20171214104751j:plain

CNVnatorとDelly、LumpyがこのDELを予測していた。

 

GUIモードで起動する。

python ./SVPV/SVPV -example -gui

ウィンドウが出現する。

f:id:kazumaxneo:20171214110454j:plain

 

左上のbamを3つとも選択(selectボタン)、1/1のホモのSVだけ選択。

f:id:kazumaxneo:20171214110631j:plain

フィルターやサイズの制限は設けずに、apply  filterをクリック。

f:id:kazumaxneo:20171214111238j:plain

コール部位はゼロだった。

 

今度はGenotypeやフィルターやサイズの制限は設けずに、chr13のDELをクリック。

f:id:kazumaxneo:20171214110821j:plain

Get Genotypesを押すと、一番下のウィンドウに選択中のSVの情報が出る。Plot all SVsを押すと、CUIと同じようにウィンドウ中の全データが描画される。Plot Selected SVVを押してこのDELだけ描画。

f:id:kazumaxneo:20171214111632j:plain

下の2データだけヘテロの欠失が検出されている。 画面の見方については、wikiを参照してください。

 

このようにGUIモードは選んだbamの特定のSVだけフィルターをかけながら描画できるので、GUIモードの方が使いやすいと思います。

 

 

引用

SVPV: a structural variant prediction viewer for paired-end sequencing datasets.

Munro JE, Dunwoodie SL, Giannoulatou

Bioinformatics. 2017 Jul 1;33(13):2032-2033. doi: 10.1093/bioinformatics/btx117.