macでインフォマティクス

macでインフォマティクス

HTS (NGS) 関連のインフォマティクス情報についてまとめています。

データをドラッグアンドドロップして素早く作図とデータ分析ができるGUIツール BioVinci

3/330 誤字修正、図を追記

2020 3/31 追記

2020 5/4 v2.0リリース追記

2020 5/12 統合TVのリンク追加

 

 

BioVinciのabout usより

BioTuringは、若くてモチベーションが高いバイオインフォマティシャンで構成されたチームで、次世代のバイオインフォマティクスツールを使ってライフサイエンスを育成したいという情熱を全員が共有している。2016年に設立されたこのチームは急速に動き出し、現在では製薬会社や学術機関にアナリティクスソリューションを提供している。

 人の病気を治す方法を見つけたい、自然を解読したいという私たちの究極の願いが、困難な試練を乗り越えるために私たちを支えている。チームとして、私たちは失敗からも成果からも学び、重要なバイオインフォマティクスの問題を解決するために最先端のアルゴリズムとソフトウェアを提供したいという熱い情熱を持っている。

 

 

 

2020 5/4

 

 

 User guide

https://vinci.bioturing.com/user-guide

Q&A

https://vinci.bioturing.com/FAQ

 

2020 5/12 

統合TVから解説した動画が公開されています。

 

利用方法

動画がたくさんあるので、ここでは簡単に流れだけ紹介します。macos10.14でテストしました。

 

注意;ライセンスについて色々調べたのですが理解しきれず、自分が試した時はversion 1.1.5(もしかすると本来は有料版?)がダウンロードできたのですが、現在はVersion: 0.1.1 betaのみダウンロードできるようです。ということで、ここではversion 1.1.5を紹介しますが、0.1.1 betaとはインターフェイスが異なっているので注意して下さい。 

2020 5/4

v2.0rリリースのお知らせメールが来ました。ダウンロードできます。試してみて下さい。

 

HP

https://vinci.bioturing.com にアクセスする。

f:id:kazumaxneo:20200328083251p:plain

ログインしてブラウザ上で使うか、ローカルアプリをダウンロードする。ここではローカル版を使う。DOWNLOADボタンをクリック。

 

メールアドレス等を記載してDOWNLOADボタンをクリック。

f:id:kazumaxneo:20200328083834p:plain

macosとwindows10が選べる。macosを選んだ。

 

ダウンロードしたら自己解凍形式の.dmgを実行する。 

f:id:kazumaxneo:20200328084326p:plain

アプリをapplicationsにコピーする。必要に応じてDockにエイリアスも追加しておく。

起動したところ(version 1.1.5 )

f:id:kazumaxneo:20200328084428p:plain

 

初期はExampleのタブになっている。

f:id:kazumaxneo:20200328085450p:plain

何か表示してみる。Box plot with annotationsを選択。

f:id:kazumaxneo:20200328123434p:plain

 

表示された。

f:id:kazumaxneo:20200328123528p:plain

 

拡大するには右下のスケールボタンを押す。

f:id:kazumaxneo:20200328123612p:plain

 

左上のBackから初期画面に戻った。自分のデータを使って作図するにはWorkSetsタブに移動する。 一度exampleのデータを表示しておくと、Worksetsタブでそのグラフがテンプレート表示されるようになる。

f:id:kazumaxneo:20200328100445p:plain

ここではBar plotを選択した。グラフの種類を決めず、新しいプリセットを作ることもできる(右上のプラスボタンから)。

 

白紙の画面に切り替わったら、左上のメニューにあるAdd dataボタンをクリックしてデータを追加する。

f:id:kazumaxneo:20200328101638p:plain

 

 

その場でデータを打ち込む。または、

f:id:kazumaxneo:20200328101839p:plain

 

Uploadに切り替えてデータファイルをウィンドウ内にドラッグアンドドロップする。認識可能なファイルフォーマットは、タブ区切りのTSVファイルかコンマ区切りのCSVファイル、そしてExcel形式(.xlsx)になる。

f:id:kazumaxneo:20200328101614p:plain

準備したExcelファイルをウィンドウ内にドラッグアンドドロップした。

 

=====================================================

参考

今回読み込んだデータ(RNA seqのリードカウントファイルの一部)

f:id:kazumaxneo:20200328102829p:plain

=====================================================

 

白紙の画面に戻る。

f:id:kazumaxneo:20200328102305p:plain

 

左端にシートとデータが表示される。data1をvalue(s)の項目にドラッグアンドドロップした。

f:id:kazumaxneo:20200328102954p:plain

 

valueがdata1の棒グラフとして視覚化された。

f:id:kazumaxneo:20200328103003p:plain

 

続いてdata2を同じvalue (s)にプロットする。

f:id:kazumaxneo:20200328103314p:plain

隣に並んで視覚化された。

f:id:kazumaxneo:20200328103316p:plain

 

data3-5のみ視覚化した。

f:id:kazumaxneo:20200328103528p:plain

 

図はインタラクティブに操作可能。データと重なってしまっている凡例をドラッグして右端に移動した。

f:id:kazumaxneo:20200328103717p:plain

 

凡例のdata3をクリックして一時的に表示をオフにした。

f:id:kazumaxneo:20200328103814p:plain

 

グラフの上で右クリックすることで表示形式を変更できる。

f:id:kazumaxneo:20200328104310p:plain

 

Position => Fill

f:id:kazumaxneo:20200328104329p:plain

 

Position => Stack

f:id:kazumaxneo:20200328104516p:plain

 

Position => Overlap

f:id:kazumaxneo:20200328104536p:plain

 

元に戻す。

Position => Side by side

f:id:kazumaxneo:20200328104623p:plain

 

 Components => Densitiy plot

f:id:kazumaxneo:20200328104715p:plain

 

Components => Both

f:id:kazumaxneo:20200328104752p:plain

 

右クリック => Scale から対数グラフに変更できる。

f:id:kazumaxneo:20200328132814p:plain

 

 

 

 

目盛りやフォントなどを修正していく。グラフの左上の赤ボタンを押し、編集モードにする。

f:id:kazumaxneo:20200328131425p:plain

 

目盛のフォントの種類、サイズ、文字の角度、ボールド・斜体など変更できる。

f:id:kazumaxneo:20200328131451p:plain

文字をドラッグして移動することもできる。 

 

編集モードでは、背景色や、
f:id:kazumaxneo:20200328131908p:plain

 

グリッドの線の有無も変更可能。

f:id:kazumaxneo:20200328131912p:plain

 

バーの背景やボーダーの色も変えられる。

f:id:kazumaxneo:20200328133126p:plain

 

新しくタイトルテキストなどを加えたい場合、一番上のAdd textをクリックする。

f:id:kazumaxneo:20200328133440p:plain

 

一番上のDoneを押すと編集モードを抜ける。

f:id:kazumaxneo:20200328131730p:plain

 plotサイズは変更できないようなので、右下からサイズを小さくして相対的にプロットを大きくする。

 

上のexportボタンから様々な形式で出力できる。

f:id:kazumaxneo:20200328130655p:plain

 

TOPに戻ろうとするとセーブするか聞いてくる。セーブを選択して戻り、Worksets に行くと、セーブしたグラフが表示されるようになる。

f:id:kazumaxneo:20200328131039p:plain

 

開く。初期は白紙だが、右上にスナップショットが表示されているので、

f:id:kazumaxneo:20200328131158p:plain

 

クリックすると最新の状態ですぐ再開できる。

f:id:kazumaxneo:20200328131247p:plain

このように、複数データある場合は右上のスナップショットを選んで再開する。

 

 

さらに機能を説明していく。グラフの種類は下のボタンから瞬時に変更できる。

f:id:kazumaxneo:20200328133827p:plain

 

グラフを変更する時、セーブするか聞いてくるので必ずセーブを選択する(元のグラフに戻してもカスタム設定がリセットされてしまうため)。

 

Pie chart

f:id:kazumaxneo:20200328134005p:plain

 

Violin plot

f:id:kazumaxneo:20200328134011p:plain

 

右下のテーマボタンからは、配色が統一されたテーマに変えられる。

f:id:kazumaxneo:20200328134350p:plain

 

テーマClsssic

f:id:kazumaxneo:20200328134446p:plain

 

テーマ;Journal(Color) (別のデータです)

f:id:kazumaxneo:20200328134606p:plain

 

テーマ;Journal(Black and white)

f:id:kazumaxneo:20200328134657p:plain

 

example

Violin plot 

f:id:kazumaxneo:20200330095834p:plain


Heatmap
f:id:kazumaxneo:20200330094554p:plain

 

Scatter plot

f:id:kazumaxneo:20200330094621p:plain

 

Welch's t test

f:id:kazumaxneo:20200330095406p:plain

(Student's t-testもあり)

 

One-way ANOVA

f:id:kazumaxneo:20200330094819p:plain

(Two-way ANOVAもあり)

 

そのほかの機能は動画を見て確認して下さい。統計関係の解説は 上にリンクを張ったUser guideに詳しく載っています。t検定のほか、回帰分析、各種クラスタリング、分散分析(ANOVA)などにも対応しています。

 

追記

作図や統計に関してはこの辺の記事も参考になるんじゃないかと思います。

引用

https://vinci.bioturing.com